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京都市同和温泉補助金・調査嘱託結果分析準備書面
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平成13年(行ウ)第12号 同和補助金違法支出金返還請求事件

準 備 書 面

平成14年12月20日


京都地方裁判所第3民事合議係 御中

 2002年12月17日現在、全61件中48件についての返信があった。返信のあった48件中、旅館の側の廃業等で内容に関する回答が得られなかった5件をのぞく43件の内訳は下記の通りである。

          件数  助成金額(万円)
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  カラ事業    19  1253
  水増し事業   23  2783
  花代支払い事業  1    21
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  合計      43  4057

 以下、この43件の特徴をのべる。
 京都市同和温泉補助金不正事業一覧表を参照しながらごらんください)

1 すべてが不正事業である。

 上記カラ事業とは裁判所の調査嘱託に対し、「該当なし」との返答を寄せた事業のことである。

 同水増し事業とは、解放同盟各支部が、参加人数・宿泊費・宿泊日数を実際の数に上乗せして京都市に報告し、補助金を騙し取っている事業のことである。

 同花代支払い事業とは、参加人数・宿泊費は一致しているが、補助金を花代(コンパニオンへの支払い)に充当している事業のことである。

 つまり具体的な回答が得られた43件の事業はすべて不正事業であることが判明した。原告のこれまでの指摘を完全に裏付ける結果が出たのである。

2 水増しの度合いも、参加人数を数人増やす程度ではなく、多くが約2〜5倍もの水増しをおこなっている。なかには、実際には22人しか参加していないのに118人参加したと報告(整理番号10)、26人しか参加していないのに146人参加したと報告(同37)しているケースなどきわめて悪質なものもある。

3 その一方、解放同盟支部の参加者は、宴会や旅館内スナックでの飲食、カラオケ、麻雀、朝ビールに興じており、中にはコンパニオンまで呼び寄せているケースもある。当該旅館に原告が電話で直接確認したところ、とくに整理番号10の場合、コンパニオン3人をわざわざ隣県の鳥取から呼び寄せ、おまけに2時間時間延長までしているというからあきれ果てる。

 つまり、人数や、宿泊料、あるいは宿泊日数を水増しすることで、総事業費を粉飾し、その分、より多額の補助金を騙し取り、その金を上記享楽費の支払いに充当しているのである。

 これら享楽費を含む事業は下記の通りである。
花代(コンパニオン)=2件(同2、10)
スナック・クラブ・ラウンジ代=5件(同2、10、13、16、21)
カラオケ代=11件(同2、3、4、6、13、19、21、23、38、53、56)
カラオケ酒場=1件(同13)
マージャン代=2件(同19、41)
マッサージ代=1件(同21)
 また、実際には宴会会場として会議室料を2万1600円支払っているにすぎないのに、京都市に提出した「実施報告書」には学習会会場として会議室料10万円支払ったと記載しているケースもある。(同13)

4 補助金は花代などの享楽費の支払いに充当されただけではなく、その使途自体がまったく不明である事業も数多く存在している。すなわち、支部が旅館に支払った総額よりも、受給した補助金額の方が多いケースが18件もある。18件中補助金から旅館への支払い総額を差し引いた差額が50万円を超えるものは12件である(同4、6、10、13、19、23、31、37、38、49、51、56)。この12件の中には差額が200万円を超えるものも3件含まれている(同19、37、49=いずれも千本支部分)。

5 以上、部落解放同盟の各支部は、詐欺行為を働いたとの謗りを免れない。

6 さらに重大であるのは、61件中16件については、京都市文化市民局同和対策課職員が随行し、その職員自身も、解放同盟から京都市に提出される「事業助成申請書」及び「事業実施報告書」の審査に関与していることである。被告等が、部落解放同盟の各支部と詐欺の共犯であったと批判されても弁解の余地はない。



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